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治療の難しい疾患

   更年期障害

更年期というとその響きがあまりにも不愉快に感じるものです。しかし事前に賢く対処すれば人生を新しい気持ちで迎えることができる機会でもあります。現在韓国には11校の漢方医科大学があります。漢方医科大学では古来からの漢方医学と現代の科学の力を結集して考案された新しい漢方医学、さらにその両方の医学の基礎分野を複合的、体系的に勉強しているにもかかわらず一部の誤った偏見と理解不足によって漢方医学が学問としての人々に広く認められていないのが実状です。

残念なことは大部分の西洋医学界では漢方医学を深く研究して見ようと試みることなく非科学的なものであると断片的に判断してしまう面があります。これに比べ日本ではある大学の東洋医学研究所(漢方医科大学はない)で常に肯定的な視点から研究を進めて、多くの優れた医士たちを理解させて臨床にも応用するなど、驚くべきほどの效果を得ていることが知られており非常に羨ましく思い、同時に韓国の現状を思うとやるせなさも感じます。さらに驚くべき事実としては日本の厚生省で薬として承認している漢方薬の処方が147個にもなるという事です。この処方はすべて韓国と同じくエキスで構成されているもので、韓国で承認されている処方の種類よりもはるかに多いというのは驚くべきことでした。

一日も早く韓国固有の東洋医学を国家レベルさらには世界レベル的な次元で発展させるためには東西医学がお互いに手を繋ぎ合って真正な研究が行われなければならないし、そのために実質的な意味で韓国と日本の両国間の一元化のための努力が必ず必要だと思われます。そこでここでは日本で、特に産婦人科の医師たちの漢方薬利用の実例を朝日新聞(朝日新聞:88年1月17日)を引用して紹介してみようと思います。

一般的に日本では特に産婦人科で漢方医学を利用する頻度が非常に高いです。既に報告されているものだけでも1985年、日本産婦人科学会の会員2500人中、67%が漢方生薬を西洋医学の薬と一緒に投薬していることがわかっています。予想外にも高齢の医師よりも若い世代の医師に漢方医学を好む傾向があるというのです。漢方薬が使用される代表的な病気の種類は更年期障害(若い女性の卵巣機能不全も含む)で、約90%に近い産婦人科医が使用しています。更年期医学研究学会の医師たちは「更年期障害は特に韓方医学が得意とする分野でもあるのです。現代のいわゆる西洋医学でも60%ほどの治癒效果はありますが、漢方薬では漢方を専門にする医師なくとも80%、漢方専門の産婦人科医師の場合は90%以上の治癒效果があると言います」と述べました。

Q : 更年期障害とはなんですか?

A : 更年期障害はホルモン(特に卵巣ホルモン)バランスの異常により起き始め、特に40代の女性に頻繁に発生すると言われるとてもつらい症状です。これは40歳以後にホルモンのバランスに異常が生じ、自律神経機能の失調がをもたらされることによって起きるさまざまな症状の事を指します。

Q : 代表的な症状では何がありますか?

A : 胸がどきどきして顔がほてる熱感、足の冷え症、頭痛、頭が重い、目まい、不眠症、耳鳴り、手足のしびれ、腰痛、肩凝り、関節の痛み、多尿症、食欲不振、便秘、下痢、腹痛、疲労、精神不安症、神経過敏、ヒステリー等々ひとによって実にさまざまな自覚症状があります。

Q : 西洋医学的な治療の場合は?

A : ホルモン(エストロゲンなど)療法やその時の症状によって一般的な治療法を実施して来ました。しかし西洋医学において自覚症状をほぼ完璧に治療するのは大変難しいだけでなく、治療期間も1〜2年以上の長期治療を要するので、ホルモン剤の投与を行うことによる身体の生理バランスに及ぼす影響や肥満、特に乳癌といった副作用を起こす可能性があるなど、未だに大きい問題を抱えているのが実情です。また西洋医学的な治療法では症状によって投薬しなければならない煩わしさや、たくさんの種類の薬を投与しなければならないといったことから治療において多くの困難を経なければならないのが実情です。

Q : 更年期障害の漢方医学的な治療について知りたいです。

A : 西洋医学的な治療の副作用の事例が多いため、最近では特に中国や日本で更年期症の治療に漢方の生薬が頻繁に使用されるようになっていますし、また高い改善效果を得ています。漢方ではずいぶん前からこの更年期障害を訴える患者に治療を施してきており、更年期障害の諸症状だけに限らす、卵巣欠落症候群(卵巣の節制手術したり、卵巣腫瘍などの疾患によって卵巣が本来の機能を果たせなくなった際などに現われるさまざまな症状)、自律神経失調症といった様々な症状に漢方療法が広く使用されています。上記のような症状と診断された女性患者に投薬する代表的な処方には次のようなものがあります。

(1) '加味逍遥散' : 上熱感、動悸、不安、不眠、頭痛などの精神症状及び冷え症などです。
(2) '桂枝茯苓丸' : 皮下の痣による下腹部圧痛がある月経異常、肩凝り、頭痛、熱感、にきびなど。
(3) '当帰芍薬散' : 虚弱体質として軽い精神神経症、浮腫、頭痛、不妊症、冷え症など。
(4) その他に'温經湯'、'痛導散'、'折衝飮'など症状に適用することができる多くの種類の処方があり、この処方は更年期障害は勿論、殆どあらゆる成人病までも予防治療が可能な名処方と言われる漢方生薬です。

Q : 更年期障害の症例を紹介してください。

A : 91年に更年期障害の症状で治療した患者79人についての統計をよく見れば,大部分の患者に投薬した期間は4週から12週の間でした。この患者たちの全般的な症状を見ると、頭痛を含む関節痛、筋肉痛、不眠、動悸、発熱、発汗、精神不安、血管運動神経障害(肌の斑点、呼吸困難、体温異常、気力の衰退など)神経質、あくび、鬱病、生理異常でした。これらに対する改善效果を見てみると関節痛と筋肉痛の改善率36%を除いた症状の改善率は82%に達しました。殆どすべての患者たちが薬を服用し始めた後、3週間目から際立って症状が良好になり服用の周期が6週間目に入るとめっきりよくなりました。最も改善しにくい症状では関節痛と疲労の症状で、その外の症状については大変満足する結果が得られました。

このよう治療方法がなぜ韓国の西洋医学の医療機関では利用されなかったのかについては様々な制度的問題がその道を塞いでいるというのが現実であります。
前文でも述べたように日本では多くの西洋医学系の医師たちが漢方生薬を愛用しており、また驚くべき效果の臨床結果が続々と発表されることになりました。これは韓国の漢方医学界においてはまったく羨ましい出来事であると言わざるを得ません。

宇宙と生命を創造した人は私たちに生命と共に病気も与えたようです。しかしその人はその疾病に打ち勝つことのできる生薬もまた私達にくださいました。私はこれが本当の意味で自然を支配する絶対者の思いやりなのだと思います。したがって自然のそのままの生薬処方である漢方薬は生命を少しでも延長させることができる無限の能力を持った神さまの作品なのです。日本語の発音で「更」や「幸」の発音は共に「コウ」と発音する。このように発音が同じなのだから更年期と言わないで幸年期と言えるように夫婦愛をさらに深める時期にしましょう。その理由は

第一にうんざりで厄介な生理が終わる時期。二番目に子供たちの結婚。三番目に静かになった家で夫婦が再びお互いを見つめ合って愛を考える時期だからです。人生の二番目の春だと言われる更年期を迎え、苦痛を受けている方々にもう一度素敵な花を咲かせることができる機会を韓方医学で出会えることができると自信をもっておすすめします。

Q : 家で手軽にできる民間療法を教えてください。

A : 更年期障害に最も多く現われる症状は精神不安と不眠そして発熱、発汗です。このような不愉快な症状で苦痛を受けている人は酸棗仁という生薬をおすすめします。これは本当に作用が優れており、不眠を解消してくれます。酸棗仁30rをフライパンでよく炒めて600mlの水に入れて水が2/3ほどになるまで沸かした後に、酸棗仁を取り出して100rの玄米を入れて塩で味を調節しながらお粥を作り適量を食べればいいです。

 
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