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治療の難しい疾患

   アレルギー性肌疾患

現代には、様々な人工的な公害と栄養の片寄った加工食品のせいで多くの人々がアレルギー体質性疾患で悩まされています。アレルギー性体質疾患、即ちアトピー性皮膚疾患(胎熱)、アレルギー性皮膚疾患、喘息、鼻炎、くしゃみ等の治療は漢方生薬で70%以上可能であると言われています。

Q : アレルギー性疾患の原因を漢医学ではどのように捉えているか教えてください。

A : アレルギー疾患の発病原因を、漢方では先天的な体質による遺伝的な諸因と考えています。このような疾患を起こす体質を「解毒症体質」と呼び、血液がにごったために発生するものだと言われています。
アトピー性皮膚炎はアトピー体質と呼ばれる先天的な体質と関係が深く、通常これを「胎熱」と言います。即ち、母胎から受けた遺伝的な病気という意味です。アトピー性は、アレルギー性体質と呼ばれる特異体質に根拠があると考えられるようになりました。アレルギー性疾患は喘息などの症状に非常に似ていており、今ではアトピー性とアレルギーの間に何らかの関連があると見なされています。

Q : アトピー性皮膚疾患の治療は容易なのでしょうか?

A : 一般的には体質に関わる病気はいずれも治療が非常に難しいと考えられています。そのためアトピー性皮膚炎も例外ではなく、現代医学でも大変頭を悩ます難病とされています。実際にアトピー性皮膚炎患者やアレルギー性皮膚炎患者のほとんどが、現代の先端医学による治療を受けているにもかかわらず、思ったほど効果を得られないでいます。しかし、反対に漢方では体質的な疾患の場合にはかえって漢方特有の治療方法で真価を発揮することができます。

Q : アトピー性皮膚炎に関する詳細を教えてください。

A : アトピー性皮膚疾患は完治するのが非常に難しい悪性の皮膚病です。この疾患は年齢によって症状が異なって表れるという特徴があるあります。
新生児から2歳までは、乳児顔面頭部急性湿疹と区別するのが難しいとされています。アトピー性皮膚炎の症状は、頭、顔面を中心に、耳の後、首のつけね、胸と背中、手足のつけね部分などに赤みをおびた湿疹として現われます。
3歳から10歳前後には湿疹が乾燥して、カサカサした乾燥湿疹に変化していきます。この症状のアトピー性皮膚炎で病院に来る患者のほとんどが3歳以上で、皮膚科で治療を長期的に受けてもあまり効果が得られないことがあります。患者の中には副腎皮質ホルモン剤の長期的な服用で、副作用を起こすこともあります。
アトピー性皮膚疾患は、初年期には、比較的容易に漢方の体質改善剤で完治できますが、思春期以後になると完治が大変難しくなります。

Q : 漢方にはアトピー性皮膚疾患治療の特効薬があるという話を聞きました。実は、子供がアトピーなのでとても関心があります。詳しい説明をお願いします。

A : 韓国の漢方医科大学の臨床実験から'柴胡清肝散'という生薬処方が炎症性が強いアレルギー症状の改善にとても有効だという結果が出ています。しかし、私はアレルギー性疾患には柴胡清肝散より'温清飲(四物湯+黄連解毒湯)'をよく処方しました。
これは、'柴胡清肝散'と同じような処方で、臨床統計上とてもよい処方として認められ、アトピー性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎によく使用されています。
この温清湯は特にアトピー性皮膚炎に対して効用をよく発揮します。

Q : 解毒症体質とはなんですか?

A : 昔は結核にかかりやすい体質だと考えられていましたが、現在ではその他 に鼻や耳の疾患、喘息、神経衰弱等の病気にかかりやすい体質のことを言います。したがって、「解毒症体質」の人は特に慢性鼻炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、中耳炎、へん桃腺炎、喘息、アレルギー性鼻炎などが発生しやすく、アトピー性皮膚炎の患者にも、このような疾患がともなう場合が多いと言われています。患者が「解毒症体質」であるかどうかは、専門漢方医師に診察を受ければ容易に分かります。

Q : 小児に表れる「解毒症体質」の症状を教えてください。

A : 主な例として次のような症状があげられます。
* 顔面が蒼白か黒い。
* 痩せ型の体格。
* 往診をするとお腹が硬いか硬直している。
* 軽くお腹を刺激しただけで激しくくすぐったがる。
* 神経質。
* 偏食がひどく、ご飯をあまり食べない。
* 激しく寝言を言うことがある。
* 鼻血がよくでる。
* 虚弱体質だが落ち着きがなく、よく動きまわる。

Q : 温清湯の薬用効果について教えてください。

A : 過去3年7ヶ月間の仁堂漢方医院の臨床統計を紹介します。
アトピー性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎には'温清湯'、そしてアレルギー性喘息、鼻炎、くしゃみなどの合併症に'小清龍湯'を一緒に処方して投与した結果改善された例を幾つかあげてみましょう。
0歳から15歳まで169名(アトピー性皮膚炎21名、アレルギー性皮膚炎及び鼻炎、喘息148名)の患者(男性102名、女子67名)に各々'加味温清飲'と'加味小青龍湯'を投与しました。
この169名は、本医院に来る前にはほとんどが西洋医学の治療を受けていましたが、思うように改善することのできなかった患者たちでした。

   治療の結果

* 卓効(かゆみがなくなり、皮膚も正常状態に回復した患者) :51名(30.4%)
* 有効(かゆみがなくなったが、皮膚にあれた部分が残った患者) :88名(52.2%)
* 若干有効(かゆみは我慢できる程度で、皮膚が若干改善された患者 :17名(10%)
* 無効(かゆみも皮膚もほとんど改善が見られない患者) :13名(7.3%)
* 卓効や有効な患者の中、治療6ヶ月以内に軽く再発し再び治療を受けた患者は27名だけで、平均治療期間は3ヶ月から6ヶ月でした。
* 温清湯は、紫外線アレルギーと、寒冷性アレルギー、湿疹、それからニキビにも効かがあり、いくらかの生薬を加えば、老人性及び虚弱者の乾燥性と血虚性の皮膚掻痒症にもよくききます。
特に、この薬は、皮膚疾患だけでな、虚弱体質改善剤にもひろく処方されています。

Q : 温清湯の内容を教えてください。

A : 15種類の生薬で構成された処方です。

* 「補血活血」をする四物湯
* 「清熱」(火を使わずにする)、「精肝」(肝臓の機能を改善)、解毒させてくれる「黄蓮解毒湯」
* 「消炎」(火による熱気を除去)、排膿させてくれる薬物で構成されている非常に合理的で科学的な処方であり、このようなすべての成分が総合的な相乗作用によってアトピー性皮膚炎とアレルギー性皮膚病を改善してくれます。つまり、漢方医学的な理論で見るとアレルギー系統の肌疾患を肌それ自体の疾患として見るのではなく、その根本になる五臓六腑機能のバランスを改善させてくれることでより根本からの治癒を施します。

我慢できないかゆみのために、子供の性格までにも大きな影響を与えるとされるアレルギー性皮膚疾患は、苦労する子供たちに、明るい笑いを取り戻せる薬として知られています。漢医学界ではこの'加味温清湯'以上に優れた処方はないと信じられている程です。
'加味'というのは、人によって症状が異なって表れるのでそれに従って何種類もの生薬を加えるといった意味あいが含まれています。そのため各自の体質により何種類かの生薬を加えなければ、より良い効果が得られないと言われています。

Q : アトピー性体質の改善を助ける効果的な民間療法があれば紹介して下さい。

A
(1) 鳩麦は穀物の中でも栄養価が高く、特に蛋白質とアミノ酸のバランスが良いことが知られいます。そのため鳩麦は体内の新陳代謝を活発にする効果があり、血をきれいにして栄養を供給し皮膚も滑らかにしてくれます。
但し、即効性はないので根気よく摂取することが必要です。摂取の方法としては、鳩麦を水に入れて沸かした後、水は飲料水として飲み、鳩麦はご飯を炊く時に一緒に入れて食べると良いでしょう。この療法を続ければ間違いなく良い効果を得ることができるので、根気よく実行することをお勧めします。
(2) ニンニクを外用薬として使用すると強い殺菌作用がありますが、食べると免疫力と皮膚の抵抗力を高める効果があります。ニンニク60gを刻んで、蜂蜜30g(あまり甘くならないように)を混ぜた後、焼酎を30mlを入れてアルコール成分がとれるまで煮ます。それを朝と夕方に服用します。上記の分量は約10日が目安です。

 
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